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柔らかく生きたい

信じてたものが裏切られたり、心が傷つくのを繰り返すと

だんだん感じなくなってゆく

傷つかないための予防線を張ってしまって

 

まるでフランスパンみたいじゃない?

私はふと、ハードなバケットで挟まれたチーズとハムのサンドイッチを手に取りながら、日が暮れ行く町が窓の外に見てとれる河辺のカフェで、思った。

固いパンを、頬張る。

口腔内を痛めないようにゆっくりと、一口ずつ。

大きく顎を動かして、何度も何度ももぐもぐする。

そのうちに唾液と体温がそれをゆっくりと柔らかくし、甘みを生み出す。パンの香り。口の中でチーズとハムと、固いバケットがぐちゃぐちゃになって、混ざって、やっと、サンドイッチ。

『はぁ、おいしい。』

 

なぁんだ、そう言うことか。

今の私に足りないのは、唾液と体温なのだ。

ヒトに傷つけられたけど、ヒトのぬくもりに救われる。

固く尖った心を、溶かして柔らかく美味しさを取り戻すには人の体温が必要。始めは痛くても、少しずつ、ゆっくりと時間をかけて私を包んでくれる人が必要。

 

人間って、そういう生き物なのだ。

 

私は柔らかく生きていきたい、と思った。

 

rino*

 


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